面識のない相続人に連絡を取るには、どうすればいいの?
「父が死亡した。自分には異母兄弟がいて、その人たちも相続人になるのだが、まったく面識がなくて、連絡を取りづらい。」
このようなケースは、よくあります。
こうした面識のない相続人に連絡を取る場合には、どのように進めればよいのでしょうか?
連絡先が分からなければ、相続人の調査が必要
先方の電話番号が分からない場合には、住所を調べるしかありません。
住所を調べるためには、被相続人の戸籍から追って行って先方の戸籍を取得し、そこからさらに住所も調べることになります。
こうした調査は、司法書士や行政書士などの専門家なら職権で行うことができます。
基本的には文書で連絡しましょう
仮に先方の電話番号が分かるとしても、文書で連絡したほうが、トラブルにはなりづらいものと思います。
最初に文書で連絡する際には、次のような内容を入れたほうが良いでしょう。
被相続人が死亡したこと。
被相続人が遺産を持っていたこと。
法定相続分だと、それぞれが取得する遺産が●●円くらいになること。
自分としては、遺産をこのように分けたいと考えていること。
遺産の分割については、先方の意向もしっかりと考慮すること。
等々、自分の希望は少し述べつつも、一方的に押し付けない内容にするのがポイントです。
相手の立場や都合も考えて接しましょう
あなたと面識のない相続人は、そもそも相続が開始したことすら知らない可能性が高いです。
被相続人の死亡を知って泣き崩れるかもしれませんし、平然としているかもしれません。
また、遺産を欲しいと考えるかもしれませんし、一切関わりたくないと思っているかもしれません。
こうしたことを考慮しながら、慎重に話を進めていきましょう。
自信がなければ専門家にご相談を
最初の連絡は非常に重要です。
ここで相手に不信感を持たれてしまうと、その後の遺産分割協議は非常に難しくなってしまいます。
自信がなければ、司法書士や行政書士などの法律専門家に相談をされたほうが良いでしょう。
もちろん、専門家に相談しても相手が疑念を抱くことは少なくありませんが、自分で文書を作成するよりは、良い結果になるケースが多いはずです。